できれば高校生のお子さんには電子辞書を買ってあげましょう

電子辞書の売上低下

スマホが普及した影響で電子辞書の売り上げが下がってきています。

いまさらな話題ですね。 

電子辞書だけではなく、デジカメ、ビデオカメラも売れなくなっています。
すべてをスマホに集約という時代です。

とはいえ、カシオとシャープからはまだまだ電子辞書の新製品が出続けています。

昔は、セイコーやキャノンからも出ていましたが、今は電子辞書から撤退してしまいました。 

特にセイコーの電子辞書はコアな固定ファンがたくさんいました。

英語の達人たちが武士の刀のように使い込んでいました。

スマホ時代でも電子辞書

スマホ時代になっても、中高生には、電子辞書の需要があります。

中高生は、授業中にスマホを電子辞書の代わりに使えない場合が多いですし、国語辞典、英和、和英、漢字辞典等、何冊もの紙の辞書を持ち歩くのは大変ですからね。 

また、翻訳者のような英語のプロの世界では、電子辞書に根強い人気があります。
インターネットが使えない環境でも使える、スマホで通話している間も使えるといった理由の他、串刺し検索が使えるからです。

串刺し検索はすごい

串刺し検索を使うと、一つの単語について、電子辞書内の複数の辞書でいっぺんに引けるのです。

串刺し検索は、何もプロ向けの機能というわけではありません。

高校生のうちからガンガン使える機能なのです。 

例えば、ある英単語について、英和辞典で日本語の訳語を引くだけでなく、同時に英英辞典を引けば、その言葉が英語でどのように説明されているかがわかります。

「pencil」を英和辞典で引くと「鉛筆」ですが、英英辞典で引くと説明文が日本語ではなく、優しい英文で書いてあります。
日本語に訳すと、「文字を書いたり絵を描くために使う道具」「真ん中に黒や他の色のついた物質が入っている木の棒」といった説明文になります。

複数の辞書を串刺しするかのようにいっぺんに引けるので、串刺し検索と言われているのです。 

紙の辞書だったら、英和辞典で「鉛筆」を引いたらそれで終わりですが、電子辞書ならば、一回の検索で複数の辞書の説明を次々と読めるのです。
結構、暇つぶし、いや、勉強になります。

もう一つ見てみましょう。

「go」は英和辞典の日本語訳は「行く」ですが、英英辞典の英訳では「あなたがいる場所や住んでいる場所から離れた場所への移動や旅」と(簡単な英文で)書いてあります。

面白いですね。

英英辞典は電子辞書なら使える

英英辞典は英単語を英語で説明しますので、英文を読むことに慣れてきますし英語の語感が身につくと言われています。

ぜひ、活用したいですよね。

とはいっても、英英辞典には英語上級者向けというイメージがあり敬遠している人も多いでしょう。

しかし、電子辞書なら、英英辞典も使えるようになります。

まず、電子辞書がいいところは、まずは英和辞典で意味を確認した後に、次いでに英英辞典の意味を確認する習慣が容易に作れることです。

そして、英英辞典を使う場合の最大の難関である、「説明の英文で使われている単語の意味が分からない」という問題にもある程度対処できます。
ジャンプ機能を使えば、説明の英文の分からない単語を、簡単に調べられるからです。

最近の電子辞書だと、英英辞典が2冊以上入っていたりすることもあるようなので、別々の英英辞典の表現の違いを楽しむというマニアックな使い方もできます。

英英辞典の種類

英英辞典の中では、ロングマンが一番優しいです。
もうちょっとレベルが高いのがオックスフォードです。

ただ、オックスフォードのレベルが高いといってもそこまで難しいわけではありません。
高校生であれば、頑張れば何とか読めます。 

大学生向け英英辞典

余談ですが、大学生向けの電子辞書だと、これらとは別のタイプの英英辞典が入っていたりします。
「ネイティブ向け英英辞典」というものです。
高校生向けの英英辞典よりもだいぶレベルが上がります。

なぜなら、「ネイティブ向け英英辞典」とは、英語を自分たちの言葉として使う外国人が使うためのものだからです。
我々日本人にとっての「国語辞典」のようなものですね。

英語をわかっている人に向けて英語で説明しているところが高校生向けの英英辞典とは違います。
「ネイティブ向け英英辞典」をまともに使うのは、普通の大学生でも難しいのです。

カシオとシャープ、どちら?

さて、高校生向けの電子辞書を購入する場合、選択肢はカシオかシャープかになります。

どちらを選べばいいのでしょう。

 今やどちらも高いレベルに達しており、どちらを買っても大きな不都合はないでしょう。

使うのはお子さんです。

お子さんがワクワクして使えるように、自分で実際に触って確かめて決めてもらうのが一番いいでしょうね。

シャープの取り回しの良さ

なお、カシオの電子辞書は単三電池で動きますが、シャープの方はリチウムイオンバッテリーで動きます。

使いまわしが楽なのはバッテリーでうごくシャープの方です。

単三電池の方は、充電できるタイプの単三電池が必須です。
使い捨て乾電池では不経済ですからね。

電池の取り外し→充電→装着という流れが結構、面倒くさいです。
予備の単三電池も買っておいて、合間に充電しておくなどの工夫は必要ですね。 

また、シャープ製は、画面を裏返してタブレットのような使い方もできます。
スタイリッシュでかっこいいです。 

機械としての寿命はカシオ

単三電池式のカシオのいいところも言っておきましょう。

電子辞書というメカの寿命がとても長くなります。

十数年以上前に購入した電子辞書が、いまだに現役で使えます。

バッテリータイプの方は、起動すらしません。
ジャンクになってしまいました。 

まあ、高校生の間に使うだけなので、そこまで長期使用は考えなくてもいいのかもしれません。

ただ、高校生向けの電子辞書はちょっとした教養や雑学を身に着けるには最適なので、卒業後も長く使えるとうれしいですね。