パワハラやいじめから逃げないのはウィルスソフトを切った状態でパソコンを使い続けるのと同じぐらい危険

パワハラやいじめに耐えてはいけない

パワハラ、いじめに遭っている人に頑張れと励ましたのは一昔前の話。
最近は環境を変えるようにアドバイスするのが主流になっています。
それは医学的に見ても正しい行為といえましょう。
パワハラやいじめにさらされ続けるのは、どうやら、体に深刻な被害をもたらすのです。

パワハラやいじめを受けた人の脳内で起きること

パワハラやいじめなどの強いストレスを受けていると、脳が「なんか強敵がいて、すごくやばいことが起こっている」と認識して、
人間の体は戦闘モードになります。

戦闘モードになったとき、人の体は、目の前にある危機に対応するためにモードチェンジします。
捕食者から猛スピードで走って逃げ切るかをしないと、命の危険があります。
脈拍や血圧があがり大量の血液が体内を駆け巡ります。
血糖値があがり全速力で逃亡するためのエネルギーが充填されます。

免疫の低下

まあ、それだけならいいのですが、戦闘モードになると、免疫能力も落としてしまうのです。

食うか食われるかの瀬戸際のときは、ウイルスやがん細胞と闘う免疫に力を削ぐのではなく、目の前の捕食者に対処する方を優先します。
自然界では、この仕組みは理にかなっています。

ただ、こまったことに、パワハラやいじめを受けている人は、自然界で捕食者に直面しているのと同じ状態に置かれます。

日常生活で免疫を低下させたままだと大変なことが起こる

自然界では捕食者から逃げ切るために全力疾走する時間はせいぜい数分程度。
しかし、同じ職場、あるいは同じ教室でパワハラ野郎やいじめっ子と一緒にいる時間は半日以上に及びます。

その間、ずっと体が戦闘モードになっています。
免疫能力も落としたままです。 

その結果、がん細胞やらウィルス、細菌などからの危険にさらされ続けます。

まさに、ウィルスソフトを切った状態でパソコンを使い続けるぐらい危険な行為だといえましょう。

そう考えるととてもやばいですね。 

確かに、事情によって、今の環境から逃げることができない人もいるでしょう。
しかし、深刻に悩んでいる人にもう少し頑張れと安易に励ますのは、その人を死に追いやりかねないぐらい危険な行動なのかもしれません。