防犯のためにコンビニの24時間営業を続けるべきという意見の無茶苦茶さ

某コンビニのオーナーが

人手不足で24時間営業が続けられないとして、

コンビニ本社に時短営業を願い出た。

 

これに対して、本社が高額の違約金の支払いを求め、

物議をかもしている。

 

本社の言うとおり24時間営業を継続したら

過労死や深刻な健康被害が出てしまう

悲惨な状況のようである。

 

しかし、コンビニ本社は契約を守れとして、

一歩も譲らない姿勢を示した。

 

この件について、一般の人たちの意見は割れている。

 

気になるのは、

「夜中にコンビニがあって明るいと安心するから、

防犯のために夜も店を開けておいて欲しい」

という意見だ。

 

既にコンビニは、

公のインフラとしての意味を

強く持っているということなんだよね。

 

気持ちは分かる。

深夜にコンビニが開いている安心感を

何度味わったことか。

 

ただ、仮にコンビニが公のために役立っているとしても、

それは、コンビニのオーナーが

無理をすることによって成り立っているのだ。

 

コンビニオーナーも、

地域のために役立っているとか、

コンビニがあると安心すると言われれば

嬉しかったり誇らしい気持ちになるだろうけど、

あくまでもそれは副産物である。

 

オーナーはあくまでも職業としてやっているのである。
ボランティアではない。

 

あまり人が来ない夜間に店を開けていても、

光熱費や人件費ばかりがかかって、

利益がどんどん削られていく。

 

それなのに、周囲の人たちの安心のために

深夜も店を開け続けていかなければいけない

というのは酷である。

 

コンビニオーナーには、

そんな義務も義理もない。

 

24時間営業をやめたいという

コンビニのオーナーに、

それでも深夜営業を続けて欲しいというなら、

続けて欲しい人たちや近所の町内会でお金を集めて

深夜営業をしてくれるコンビニに相応の謝礼を払うとか、

あるいは、無償で交代して深夜のコンビニの業務を

手伝うなりすべきであろう。

 

相応の対価を支払うことなく

利益を受けることができるのは、

相手が国家や自治体の予算で成り立っている

公共機関の場合か、あるいは、

相手が自発的に行う

ボランティアの場合だけである。