女性の浪人、2浪について

大学受験の合格発表があらかた終わった。

ゆげしまも、数日前、知り合いの娘さんと話をする機会があった。

来年に受験を控えている高校生の女の子である。

 

真面目で勉強好きな子である。

社会参画したいという意欲も人一倍強い。

 

その彼女と仲のいい知人が、もう1年浪人をして、

希望の大学を目指すことになったという。

 

知人は、学部を選ばなければ、

それなりの大学に入れる学力は持っている。


しかし、彼女の口から出たのは、

「自分は、浪人だけは絶対にしたくない」

という言葉だった。

 

それを聞いて、えーっ!と驚いてしまった。

 

もちろん、第一志望に合格できれば、

浪人などする必要はない。

なので、

この場合の「浪人したくない」というのは、

進路選択の幅を狭めたとしても浪人の回避を優先する

という意味である。

 

今の学生たちは現役志向が強いとは聞いていたので、

受験浪人することに抵抗感を示すのは

おかしな話でも何でもないのだが。

 

ただ、彼女の家は教育熱心なので、

本人が浪人したいと望めば、思う存分、

チャンスは与えてくれるはずである。

 

私自身も、浪人中の勉強漬けの日々が

いい思い出になっているので、

そこまで浪人を嫌うことはないだろう・・・と、

ちょっとだけ言いたくなった。

 

だが、ゆげしまは臆病なので、にっこり笑って

「そうだよねえ。そこまで無理することないよね」

と話を合わせてしまったが。。。

 

ゆげしまが浪人中に予備校で受けた講義は、

それはもう素晴らしく、

これぞプロ中のプロの授業だ!と感銘を受けたものだ。

 

成績もかなり伸びた。

 

大学受験という大きなイベントに

参加しているという高揚感も大きかった。

 

浪人中に通った予備校には女性も多く、

教室内も華やかであった。

 

仕事などでお世話になった専門家の女性の中に、

浪人経験がある人は結構多かった。

今は燦然と輝いている彼女たちの中には、

2浪した女性もいた。

 

彼女たちが自分で言わない限り、

こちらは浪人歴などは全く分からない。


笑いながら武勇伝として話してくれたのだ。

悲壮感などみじんもない。

 

まあ、これはゆげしまの勝手な

価値観に基づく独り言に過ぎない。

 

だけど人生とは、波乱万丈である。

予想もしていない事態が待ち受けている。


結婚した配偶者がろくでもないDV野郎であったり、

若いうちから仕事を辞めて自分の親の介護をしてくれと

要求するような身勝手なやつだった場合、どうするのだろう。

 

自分の力で生きていくことができれば、

他人の思惑に自分の人生をほんろうされずに済むのである。


しかし、能力が高い女性でも、いったん退職したら

能力に見合った就職先が見つからない。

その結果、安価なアルバイトに

甘んじている女性もたくさんいる。

 

女性の場合、理不尽な扱いをされるようなことが

まだまだたくさんあるのだ。

 

そういった理不尽な扱いを受けた時、

女性を守ってくれるのは、専門知識だったり、

スキルだったりするわけである。

 

冒頭の女の子には、

自分の力量を目いっぱいまで使って勉強をして、

プロフェッショナルになってほしいという気持ちがあった。

 

なので、やや拍子抜けをしたのであった。

 

志を曲げずに浪人することを選んだ女性には、

胸を張ってほしい。

あなたたちは間違っていない。

ゆげしまは、そう言いたい。